「図録」のようなホームページを目指しました。美術館へ行くとつい買ってしまう図録。ページをめくり、次々と作品がつづき、クレジット、プロフィールが最後にまとまっている、そんな印象。GALLERYページは1ページ、0クリック。サイドバーから作品にジャンプすることも出来ますが、スクロールして本のようにパラパラと見続けてもらいたいと考えました。 図録をめくる、もしくはそれは街を巡るようでもあります。たくさんの看板、お店、商品と突然出会うような気分にもなるかもしれません。パン屋、お醤油屋、あんみつ屋。喫茶店、カフェ、バウムクーヘン専門店。道の駅に、法律事務所、葬儀場。時には映画のポスターや、とある村の観光ビジュアル。コンペティションにも積極的に参加し、目に留めて頂いたデザインもあります。サイン計画から、名刺まで様々なサイズのデザインがあり、言葉や文章も考えることもあります。そんなデザインに対してこのホームページでは解説文を設けていません。街を歩いているとき、デザインに解説がついていることはあまりなく、デザインよりも「素敵」「かわいい」「食べたい」という感覚が生まれ、このホームページからもそんな気持ちになってもらえたら幸いです。どんなデザインも目があった瞬間に出会いが始まり、その奥に入っていきます。立ち上がって間もないデザインや、残念ながら今はもう世に出ていないデザインもあります。過去の作品、現在の作品を含め写真をまとめているとき、本当に図録のように出来上がってきたと感じました。 そして新しいデザインを生み出している、まさに今。それは「設計図」を描いているようです。実際に建築などの図面を描いている訳ではありませんが、文字、イラスト、ロゴの線一本、版下一枚、用紙や素材を選ぶことも、もしかするとスケッチの段階から設計図といえるかもしれません。クライアントの皆さまと発売やオープンに向けて、時には5年後10年後に向けて話し合いを行い、デザインをご提案しております。最近ではご依頼いただいた内容ではなく、自主的なご提案で形になったケースもあります。ご提案の際は、細部に至るまでデザインのご説明を致します。特にファーストプレゼンテーションでは、コンセプトやご依頼いただいた内容以外の可能性も、考えられるだけお伝えいたします。エンドユーザーの方がその意図を汲んでいただけることもあれば、新たな解釈で伝わることもあり、意図を限定したくないことからも、ホームページに解説を設けていません。「図録」と「設計図」という言葉を軸に、これまでのデザインと、これからのデザインについて書かせて頂きました。「図」という言葉を使いながら、対照的な印象があると感じていましたが、過去の作品から派生したデザイン、新たな解釈や発展の可能性があることを考えると、図録をまとめることが設計図を描くことのようにも思えてきました。最後にこのホームページをつくるにあたり、また現在進行中のデザインに関して、クライアントの皆様、関係者の皆様に改めてお礼申し上げます。
図録と設計図
RECORD & BLUEPRINT
鈴木 一太郎
ICHITARO SUZUKI
PHONE:080-5690-2440
E-MAIL:1taro.graphics@gmail.com
経歴
1985年:埼玉生まれ
2008年:東洋大学工学部建築学科卒業
2010年:東洋大学大学院工学研究科環境・デザイン専攻修士前期課程修了
2010年 - 2013年:マナ建築設計室有限会社
2014年 - 2017年:アイプラスデザイン株式会社
2018年:1TARO GRAPHICS
受賞歴
2019年
●日本タイポグラフィ年鑑 2020・VI 部門「しロといロいロ」入選
●日本タイポグラフィ年鑑 2020・VI 部門「パンとエスプレッソと嵐山庭園」入選
●日本タイポグラフィ年鑑 2020・ロゴタイプ・シンボルマーク部門「寒天工房 讃岐屋」入選
2020年
●SDA・日本サインデザインアワード・銅賞「パンとエスプレッソと嵐山庭園」
●SDA・日本サインデザインアワード・入選「金笛しょうゆ楽校」
●第69回朝日広告賞・一般公募の部・入選「再出発」
2021年
●SDA・日本サインデザインアワード・銅賞「ぱんとえすぷれっそと」
●日本タイポグラフィ年鑑 2022・ロゴタイプ・シンボルマーク部門「旬゛喫茶」入選
2022年
●日本タイポグラフィ年鑑 2023・VI 部門「リ、ライト」入選
2023年
●かごしまデザインアワード・鹿児島市立美術館ロゴマーク・一次審査通過